星花双姫~天に咲き、地に輝く恋~

星花双姫~天に咲き、地に輝く恋~

人間界の王のもとに双子の女の子が誕生し、それを天地は祝福した。穏やかで優しい姉の青葵(ホー・シュエンリン)と、活発で頭も良いが悪知恵もはたらく妹の夜曇(リー・ランディー)。そんな2人への人々の扱いは異なっていた。青葵は人々の賛美と敬意を集め、その名声は天まで届いた。感銘を受けた神々は彼女を天上の妃として迎え入れようと、天界の王子である有琴(チェン・シンシュー)の婚約者に選ぶ。姉が人々と神の称賛を受ける一方で、夜曇は人間界で幽閉され、避けられていた。しかし妹もまた、沈淵界の妃にふさわしいと見なされる。それぞれ婚約した姉妹は新しい人生に踏み出そうとするが、運命のカードはまだ1枚残っていた。2人は輿入れの会場まで輿に乗って向かうことになっていたが、ある出来事が起こりなんと途中で姉妹の輿が入れ替わってしまうのだった。姉妹は違う相手と結婚したことに気付くも、2組のカップルは愛を育んでいく。しかしそんな中、天界、人間界、沈淵界、獣界の4つの世界では混乱が起こり始める。
双子自身も愛や人生の瀬戸際に立たされ、様々な問題に満ちた世界に平穏を取り戻すことができるのだろうか…?

天界の神牛を火鍋にして食べてしまったり、仙人たちと麻雀をして彼らの財産をすべてまきあげてしまったりと暴れ方が半端じゃない夜曇。「宮廷の茗薇<めいび>~時をかける恋」のリー・ランディーが表情豊かにそのわんぱくぶりを熱演。悪だくみをする時の目の輝き、意外に素直に反省したり姉を心配する時のしゅんとした顔がなんとも憎めないヒロインとなっている。そんな彼女に振り回される少典有琴を演じるのは、「東宮(とうぐう)~永遠(とわ)の記憶に眠る愛~」のチェン・シンシュー。眉目秀麗で、修行によって感情の動くことのない隙のなさすぎる神君になった有琴が、夜曇の起こす問題で各方面からクレームが入りまくり、眉がぴくぴく。こらえきれない怒りが落雷となって表れるのがおかしい。しかし、腹心である側近の飛池からは「盤石だった神君の心を乱すとはやはり運命の相手」と言われてしまい……。一方で、沈淵界の王室の権力争いに巻き込まれてしまう青葵。沈淵界で蔑まれて迫害されても、共に育ちながら災いの星に生まれたと虐げられていた夜曇はこんな気持ちだったのかと、甘んじて受け入れる心の美しさ。そして第三王子・嘲風の策略にも気づかず、自分の得意とする医術で彼のけがの治療をし、誠心誠意を込めて彼を守ろうとする。そのあまりに純粋で汚れのない言動には、嘲風の側近で口の悪い谷海潮さえもほだされてしまうほど。もちろん、彼女を利用して王位を得ようとしていた諸悪の根源・嘲風も例外ではなく、青葵に心惹かれていくが……。青葵を演じる「長安二十四時」「永遠のシンデレラ~君は僕の運命の人~」のホー・シュエンリンは涼し気な澄んだ瞳が印象的で、青葵の清廉な雰囲気にぴったり。嘲風役のチェン・ムーチーも、すねたような甘い顔立ちが周囲をだますために弱い子ぶりっ子をする嘲風にハマっている。