明蘭~才媛の春~

明蘭~才媛の春~

気が付けば、いつも貴方が支えてくれた――盛家の娘・明蘭は母親の身分が低かったことから、父親から愛情を得られず、盛家の正妻や姉妹たちにも虐げられて育った。亡き母の教えを守り、自分の才気を隠して耐え忍び成長した明蘭は、やがて子供の頃に知り合った寧遠候府の御曹司・顧廷燁に見初められて顧家の女主人になり、夫を支え優れた才知を発揮していく。

衛恕意(えいじょい)の妹が盛(せい)家を訪ねてくる。彼女は姉の盛大な葬儀に感謝しつつも、姉がお腹の子とともに亡くなったことに不信感を覚え、盛明蘭(せいめいらん)を引き取りたいという。だが、盛(せい)家の大奥様が彼女を育てると名乗りを上げ、妻たちを御しきれていない盛紘(せいこう)にお灸を据える。その後、承直郎に昇進した盛紘は一家を連れて都に向けて船出し…。

揚州最大の塩商・白(はく)家の当主の葬儀が行われ、側室の息子・白亭預(はくていよ)が喪主を務める。だが、そこに死んだはずの正妻の外孫・白燁(はくよう)が現れて大騒ぎに。なんと彼は白家を継がせるという当主の遺言書を持っていた。その後、盛(せい)家では昇進が決まった盛紘(せいこう)が家を空けている間に、産気づいた衛恕意(えいじょい)が頼る者もなくお産に臨むことになり…。

白燁(はくよう)は王若弗(おうじゃくふつ)の息子・盛長柏(せいちょうはく)と意気投合。互いに武と文で身を立てようと誓い合うが、そんな二人に思いも寄らぬ災難が降りかかる。一方、盛家では身重の母親を気遣う盛明蘭(せいめいらん)が食事も炭も満足にもらえていないと父・盛紘(せいこう)に窮状を訴える。そこで盛紘が王若弗と林噙霜(りんきんそう)を問いただすと、衛恕意(えいじょい)の侍女・小蝶(しょうちょう)に盗みの罪が着せられ…。

白(はく)家の跡継ぎであり寧遠(ねいえん)侯爵家の子息でもある顧廷燁(こていよう)(白燁(はくよう))は郷試に合格。都に戻ると盛(せい)家の私塾に通って次の科挙を目指すことになる。そんな中、永昌(えいしょう)伯爵家の呉(ご)氏が年頃の息子・梁晗(りょうかん)を連れて盛家を訪問。盛墨蘭(せいぼくらん)はこっそり客間を覗きにいき、それを見とがめた王若弗(おうじゃくふつ)の娘・盛如蘭(せいじょらん)も、嫌がる盛明蘭(せいめいらん)を連れて盛墨蘭の後を追い…。